リア充優遇の都立高校入試制度改革に断固抗議する!



皆さんこんにちは。
都立が一番不人気だったころに、逆張り戦略で潜り込んだMASUDAです。

最近聞いた話では、都立高校の入試制度が2016年度入試から改定になったそうですね。

都立はここ最近がんばっていて、各校独自の特色を出し、進学実績も伸びてきてすごいなあと思っていた矢先のことでしたので、ちょっと気にはなっていました。

何となく嫌な予感がしつつも、ちょっと中身をみてたのですが、ざっと見ただけで唖然としました。

一言でいうと「改悪」以外の何物でもなかったからです。

私がひどいと感じたのは主に以下の2つです。

1. 実技教科の内申点の倍率が1.3倍から2倍に
2. 特別選考(後述)枠の廃止

これの何がひどいのか。今日はそのお話しをしたいと思います。
順番に見ていきましょう。

実技教科の内申点アップは全く不要!

1点目の、実技教科の内申点の倍率変更について。

結論から言うと、もっともやってはいけないことを壮大なスケールでやってしまった、としか言いようがありません。

都立の入試についてですので、東京の方以外はあまりご存知ないと思いますから少し解説させていただきます。
都立高校は通常、学力試験と内申点の合計で点数を出します。
このうち、内申点は通信簿の数値(素点)をもとに点数換算する仕組みとなっています。

素点の換算の仕方ですが、いわゆる主要5教科(国語、数学、社会、理科、英語)は数字をそのまま、実技教科(体育・音楽・美術・技術家庭)については数値を1.3倍するというのがこれまでのルールでした。

ですので、実技は今までオール5でも26点(5×4×1.3)でした。主要5教科は成績がそのまま得点なので、オール5だと25点ですね。ということで、仮にオール5だとすると満点は51点です。

これが、今回の改革により、実技教科の満点が40点(5x4x2)、主要5教科25点(変わらず)の65点満点ということになりました。

これの何が悪いのか、お分かりになりますでしょうか。

ポイントは、どれだけ主要5教科でがんばったとしても、実技が人並みの子はとんでもないハンデを背負わされるということです。

例を挙げてみましょう。
仮に、主要5教科がオール5、実技がオール3の子(Aさんとします)と、その逆の子(B君とします)がいたとします。

今までは

Aさんの得点= 5×5+(3×4)×1.3=40(端数切捨て)
B君の得点= 3×5+(5×4)×1.3=41

ということになります。繰り返しですが、今までの内申点の満点は51点です。
都立高校入試は1,000点満点で、主流は学力検査7(700点満点):内申書3(300点満点)です。

したがって、内申書の1点というのは300×1/51=5.88点でした。

1,000点中5点なので、ほとんど差はない状態。

かつ当日の学力検査の比重が高いところがほとんどでしたので、受験勉強のがんばり如何で十分逆転可能だったわけです。

これが、新制度になると、

Aさんの得点= 5×5+(3×4)×2=49
B君の得点= 3×5+(5×4)×2=55

となり、一気に素点で6点差がつきます。改定後の内申点は65点満点ですから、こうなると
300×6/65=27.69点となり、相当な差がついてしまいます。
5点と27点だから何とかなるだろう、というのは特にトップ校を受ける子どもからするととんでもない誤解です。

極端な話、日比谷高校や西高校を受けたいと思っていた子は、実技に3があった時点で事実上その道を絶たれるといっても過言ではないのです!

こんなご無体な話があっていいのかと正直憤りすら覚えます。

特別選考枠廃止の意味は何なのか?

これに輪をかけるのが、特別選考枠の廃止です。

特別選考というのは、合格者全体の1割までを学校独自の基準に基づいて選抜できるという制度です。

これは事実上、トップ校では内申点がよくないが、それを補ってあまりある高学力層の救済措置として機能していました。いわゆる天才肌の子とか、私立のトップ校を受けるため、それに特化した対策をしていた子が主なターゲットです。

その特別選考枠が、こともあろうに一気に廃止です。

さすがにそれはないんじゃないでしょうか。

「内申点の低い学生は、そもそも都立、とりわけトップ校には来なくていいです」とでも言いたいのですかね?

今回の制度改悪で、もっとも問題なのは

ここで、「いやいや、文武両道、どっちもがんばればいいじゃない」とおっしゃる方もいらっしゃるでしょう。

申し訳ないのですが、今の世の中そんな甘いものじゃないと思います。

一番の問題は

実技教科が「努力だけでは如何ともしがたい、もともと持っている素質によって成績が決まる」要素が非常に強いものだということ

です。

主要5教科もそうじゃないかって?とんでもない。

主要5教科にはすべて基礎→応用というステップがあります。
公立中学の場合は特に基礎の割合が多いはずです。それに、数学の計算問題や国語の漢字などは、投入した時間に応じて成果が出ます。

ですので学校で出される宿題や、教科書にある問題などをきちんとやりこめば、少なくともクラスの中で成績上位に躍り出ることは十分可能なはずです。

また、主要5教科については塾もあるし、勉強の仕方もそれなりに確立していますから、たとえば内申を3から4にするというのはそこまで無理な話ではありません。

一方で、例えばスポーツがどうしても苦手な子が、体育で4や5を目指せと言われたらどうでしょうか。

実技テストに「基本問題が何点、応用問題は何点」などという配点がされているケースは寡聞にして存じ上げません。

別の観点として、実技科目のペーパーテストの成績に占めるウエイトは微々たるものです。
もっと言うと、加味されているかどうかすら怪しいケースすら散見されます。

それに、実技科目には生徒の能力向上をサポートするような教材もほとんどなく、「何をどうすれば成績が上がる」という道筋も明示されないのがふつうです。

同じことは美術でも音楽でも、あるいは技術家庭でも言えると思います。

結果、これらの科目はすべて、はっきり言ってしまうと子どものデフォルト値にものすごく左右されます。

かつ、そうした実技能力を伸ばす確立したメソッドというのは、主要5教科に比べると相当限定的です。

もっとひどいのは、仮に実技教科で何等かの手当をしようとすると、塾などくらべものにならないくらいお金がかかる、という点です。

体育の中でも、水泳あり、サッカーあり、100m走あり。

美術では油絵、工作、音楽ならリコーダーから歌から、学校によってはもう一つくらい楽器をやることもあり得ます。

これらすべてを習い事でカバーするとしたら、時間とお金がものすごくかかるのは明らかですよね?

それができる家庭がどのくらいあるというのでしょう?

学力もあって地道にがんばっている子が、経済的な事情で私立に行けないから、せめて都立のトップ校で大学進学を狙いたい、というケースも多々あるはずです。

そうした子の願いを無情にも打ち砕くのが今回の改訂だと感じざるを得ません。

結果、都立のトップ校に行くのは、身体的にも知的にも、さらには経済的にも恵まれた「リア充」ばかり、というのはあまりにもひどい。

そして、上記したような家庭環境にハンデを負う子どもは、私立にも行けず、自分にとっては不本意なレベルの学校に甘んじることになりかねません。

忸怩たる思いを抱えたその子たちに「置かれた場所で咲きなさい」なんて、私にはとても気安く言えないです。

もともと、都立高校入試改革の趣旨は「多様な子どもを育てる」ことだったのではないでしょうか?

せめて、特別枠だけでも復活することを願ってやみません。

都議選は終わってしまいましたが、もし都立高校入試制度をもとに戻す、と言ってくれる候補者がいたら、次回は絶対その人に投票したいと思います。

本日は以上です。最後までお読みいただきどうもありがとうございました!










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