エイリアン:コヴェナントの続編は本当に中止なのか?今後のエイリアンシリーズの行く末を追う。



みなさんこんにちは。

この記事をご覧になっている方は、ほとんどが「エイリアン:コヴェナント」をすでに見た方だと思います。

公開が終わった直後から、リドリー・スコット監督が「あと4本エイリアンシリーズを撮る!」と意気込んでいたのですが、どうも雲行きが怪しい様子。

現状どうなっているのか、海外サイトなども回りつつまとめてみました。

注意
この記事には「エイリアン:コヴェナント」のネタバレがあります。

まだご覧になってない方は要注意!

 

続編「エイリアン:アウェイクニング」は「エイリアン:コヴェナント」の前日譚となるはずだったが・・・

前作「プロメテウス」から5年、ついにエイリアンシリーズの前日譚の全貌が明らかになる、ということで期待されていた「エイリアン:コヴェナント」。

 

フタを開けてみると、前作の主人公だったショウ博士は死んでるわ、人類の祖先であるエンジニアは全滅させられてるわで衝撃が走りました。

 

で、あげくには暴走したアンドロイドのデイヴィッドがエイリアンの胚と、将来エイリアンのエサになるであろう数千人の人間を乗せた船を乗っ取り宇宙に消えていく・・・というとんでもないラストが用意されていて、ビックリした人も多かったと思います。

 

最後の展開からいくと、じゃあもともとの「エイリアン」シリーズにどうつながっていくのか、どうしても気になるところですよね。

 

・エイリアンの魅力に取りつかれたデイヴィッドが、新天地でどんな「実験」を重ねていくのか?

・エイリアンに関する、新たな事実が明らかになるのか?

・あるいはそれ以前に、結局ショウ博士やエンジニアに何が起こったのか?

 

謎が謎を呼ぶ展開だったので、否が応にも続編への期待は高まるばかりでした。

 

こうした我々ファンの声に対し、監督のリドリー・スコットは2017年末の段階で、「エイリアン:コヴェナント」の続編のタイトルが非公式ながら「エイリアン:アウェイクニング」になる、と語ったそうです。

 

さらに続編も4本作るとまで言っている、と海外サイトのCinemabrendに出ていました。拙訳付きでどうぞ。

It will go Prometheus, Awakening, Covenant.. fairly integral where this colonization ship is on the way…If this is successful, and then the next one, then there will definitely be three more.

(エイリアンシリーズは)プロメテウス、アウェイクニング、コヴェナント・・・入植船がどこへ向かうのか(を語るには)この3作が必要不可欠なんだ。もしこれ(アウェイクニング)がうまくいけば次があるし、それからきっとさらにもう3作撮るだろう。)

(出典:https://www.cinemablend.com/news/1637069/ridley-scott-may-have-accidentally-revealed-details-about-the-next-alien-film

 

ということで、図らずもここで次回作が「エイリアン:アウェイクニング」というタイトルであり、「プロメテウス」と「コヴェナント」をつなぐ時間軸の話であることがわかったのです。

そして、「エイリアン:アウェイクニング」が成功した暁にはさらに4本の続編を制作するという計画だということも。

 

リドリー・スコット自身もう御年80歳。

映画監督人生の集大成としたいという思いもあったのでしょう。

 

ところが、配給会社の20世紀フォックスは一転して、「エイリアン」の続編はキャンセルする、ということを言っているようなのです・・・。

 

本当に「エイリアン:アウェイクニング」は中止なのかは、実はまだハッキリわからない

監督がこれだけ続編に意欲を見せているにも関わらず、製作がキャンセルされる理由は非常に単純。

 

要は「エイリアン:コヴェナント」の興行成績がイマイチだったから、ということのようです。

「プロメテウス」の全米での収入が1億2,600万ドルだった一方で、「エイリアン:コヴェナント」はその3分の2くらい、わずか7,400万ドルにとどまったことが、続編の制作に影を落としていると伝えられています。

 

映画会社も当然商売ですから、よりヒットする可能性の高い映画を作りたくなるのは分かります。
しかし、それもどうなんでしょうね。

 

私を含め、本当に「エイリアン」シリーズが好きな人は、何ならクラウドファンディングをやって製作費のカンパをしてもいいし、製作前からでもチケット買うくらいの気概を持ってると思うのですが・・・。

 

もっとも、我々にとっていいニュースがあるとすれば、20世紀フォックスは公式にエイリアンシリーズの続編を作らない、とは一言も言っていないということです。

なので、とりあえずは信じて待つのが一番でしょう。

 

エイリアンの新作に関する一番の悪影響は、実は監督のこだわり?

ここからは若干個人の感想も交えちょっと補足。

 

続編がうまくいくかどうかはひとえに、今の「エイリアン」ファンがどういったものを見たいのかと、リドリー・スコット監督がどういう作品を撮りたいか、というこだわりがマッチするかどうかだと思います。

この点で言うと、どうも今の監督の路線はイマイチ観客のニーズと合ってない感じがするんですよね。

 

個人的には、私は「エイリアン2」的な感じの作品を期待しています。

人類とエイリアンが、それぞれの種の存続をかけた一大バトルを展開する様子を、もっと壮大なスケールで観てみたいなあ・・・ということ。

 

かたや、どうもリドリー・スコット監督は最近エイリアンに宗教色を入れたがっているような感じがするんですよね。

「プロメテウス」はそのまま「創世記」みたいな話ですし、「エイリアン:コヴェナント」では「神の被造物たる人間が、命を作ることはできるのか」とか、「AIは神になるのか」といったテーマが見え隠れしていました。

 

MASUDA
正直、そっちじゃないんだけどな、って気がしてしまうのは私だけでしょうか・・・。

 

エイリアンがどこから来たのか、といった点はむしろある程度謎にしておいたままが良くって、どちらかというと人間があのよくわからないものと対峙し、戦うところに美学があるような気がするんですけども。

 

あとは単純に、ひたすらゼノモーフ狩りをする様が見たいよね、っていうヤンキー魂全開なところもあるんですが・・・。

MASUDA
久しぶりに、M41パルスライフルのあの独特の発射音が聴きたくないですか?笑

 

まとめ

エイリアンシリーズの続編がキャンセルされたのか、というと答えは「まだわからない」というのが現状でした。

一方で、もし制作が決定するなら、いちファンとしてはぜひ原点回帰して、人間とエイリアンの正面からのぶつかり合いを見てみたいと切に願っております。

 

MASUDA
でもきっと、何にしても「エイリアン」が出るなら観に行っちゃうだろうな笑。

 

本日は以上です。最後までお読みいただきどうもありがとうございました!










14 件のコメント

  • 筆者は「違うんだよ。バトル映画が見たいんだよ」と言ってるが
    私はむしろ監督が作りたいと思ってる方向性の映画が見たい・・
    というよりエイリアンとはもともとからしてそういう「創造論的」「宗教論的」な映画なんですよ

    確かに2みたいなバトル全開なエイリアンがあってもいい!
    でも所詮それはエイリアンとしては「本筋の外伝」みたいなもので
    早い話エイリアン2は、エイリアンとしては脱線した作品なんですよ

    エイリアンとは哲学的な作品であり
    ゼノモーフはと人間に倒されるための化物ではなく
    もっと哲学的な存在なのです

    とはいえ筆者のように「わかりやすくバトルする映画が見たいんじゃ!」というのももっともだし
    そっちが売れるのも当たり前
    どうか監督が創りたい映画の方向性で売れてほしいと思うんですよ

    • ギーガー様

      コメントどうもありがとうございます!

      エイリアンは「創造論的」「宗教論的」だという見方については私もそう思うところがあります。
      Xenomorphという存在を通して、「人間はなぜこの世に存在するのか?」「だれが人間を作ったのか?」を問うている、ということかと思います。

      もし、純粋なエンタメ路線と折り合いをつける(哲学的に言えば「アウフヘーベンする」)のであれば、エイリアンとの闘いを通じて人間の生きる意味を探す、みたいなストーリーになるんでしょうかね。

      もっとも、「プロメテウス」の前後でエンジニアは滅んでしまったと思われるので、そのへんのストーリーをどうするのか?というところはありますが・・・。
      (「神亡き世界を生きるとはどういうことか?」という感じの作品にせざるをえないんでしょうね。)

  • うーん、エイリアンシリーズで描かれていないところはズバリ、エイリアンにはどの程度の知能があるかどうかでしょう?人の体内に寄生し、ホストを殺し生まれてくる、
    まぁ誕生からして邪神(悪魔)でしょう。これが人類創造とどう関わってくるのか?
    またエイリアンの攻撃性などから推理するとリドリー・スコットはある程度の知能を持った生き物として描いているのは間違いないところ、これが人類並みに知能があるならば
    恐ろしいバケモノですよね、私としてはエイリアン・シリーズはリドリー監督の現時点での歳を考えて最初からリドリー・スコットオンリーで創って欲しかった。
    どうしてコヴェナントが全米興行収入が落ちたかと言うとエイリアンとのバトルはもう新鮮ではないんですよ、次回作を見ることができるならたった一つです「もっと深みを」

    • Syou様
      コメントに気づかず、放置してしまいすいません!
      わざわざありがとうございます。
      たしかに、あの知能はどこからきたのか気になりますね。
      「プロメテウス」では結局人類もエイリアンもエンジニアの被造物ということになっていますが、まだまだ謎は多い生き物なので世界は広がりそうです。

  • 私は若い世代の人間ですが、ここの記事を書いた人とは違い、昔のエイリアンより、今のプロメテウスやコヴェナントのような映画の方が好きです。プロメテウス、めちゃくちゃ良かったです。終始ワクワクしっぱなしでした。エイリアンシリーズの映画だとは知らずに見て、最後のシーンで「あれ?これってエイリアン?」ってなって、ビックリしたんです。それでエイリアンシリーズのコヴェナントも見ました。すごい世界観です。プロメテウスの方が面白かったですが、コヴェナントも続きが気になる良い作品でした。商業的にヒットしなかったのは単に宣伝不足なんじゃないでしょうか?私はプロメテウスがエイリアンシリーズの前日譚だとか、コヴェナントがプロメテウスの続編だなんて見るまで全然知りませんでした。ライト層は特に調べないですからね。前回タイトルを「エイリアン:プロメテウス」とかにしてあったら、今回のコヴェナントもタイトルから、プロメテウスの続編なんだと分かって、少しは売れたかも知れませんね。

    • 天才はっかー様
      コメントどうもありがとうございます!
      仰る通り、そこまでコアなファンでないとそこまで丹念に調べないですね。
      むしろそっちのほうが、天才はっかーさんのように新鮮な驚きをもって映画に触れることができていいかもしれません。
      (思えば、自分もはじめて「エイリアン」を見たときはまったく同じ気持ちでした)

      決して私もプロメテウスやコヴェナントを楽しめなかったわけではないんです。
      ただ、今これだけCGもVFXも進化してるので、それをフルに突っ込んだ戦闘シーンが観て見たかったなと。。。

      宣伝のところもそうですよね。中途半端な感じが否めません。
      どうせならクローバーフィールドくらいとことんひた隠しにすればよかったかも。

  • リドリー・スコットは自身が影響を受けた映画として「ベン・ハー」「スパルタカス」「2001年宇宙の旅」を挙げています。前二作は「グラディエーター」で回収し、残るは2001年〜なんですが、キューブリック自ら「2001年」の再解釈版として「A.I.」を企画。最終的にシナリオを作り上げたのはなぜかスティーブン・スピルバーグでした。「強い者、生き残った者が神に近づく権利を持つ」というモチーフを活かして「コヴェナント」で先人達を襲撃したと考えればあの映画の面白さが見えてきますよね。「2001年宇宙の旅」、「A.I.」はともに主人公の名前が「デヴィッド」でした。リドスコ版デヴィッド(デイヴィッド)が今度どうなるのか楽しみでなりません。

    • ブランコ様

      遅くなってしまいすいません。
      コメントどうもありがとうございます!

      SFに対する造詣の深いご意見、大変参考になります。

      A.I.のデヴィッドは、ある意味「神」に出会えたような気がしますが、コヴェナントのデイヴィッドは果たしてどうなるんでしょうね。
      またぜひコメント宜しくお願いします!

  • 宗教的・・・正直同感です。
    ある種の神秘性を感じさせる今シリーズ、汗臭さがにじみ出る従来のエイリアンではないようです
    映画に美しさや綺麗さを求めている気もさえします。
    しかし、私は筆者のように、汗臭さ、泥臭さがにじみ出るエイリアンで緊張感を感じたいのです
    船員、そして軍隊や囚人が過酷な環境でバトルを繰り広げ活路を見出す、これが4までの定番だったはずです
    そこで感じるエイリアンの暴力、圧倒的強さへの理不尽さ、銃を撃ちまくるも倒せない敵の数々、手に汗にぎる展開です。
    今シリーズのように物語を妙に複雑化する必要なんてあるでしょうか?サバイバルの中に多少の神秘性を込める程度でよいのでは?
    おかげさまでお情けのようにラストのみ本格的な化け物が登場して尺の関係であっという間にバトルが終わります
    之ってどうなんでしょう、従来のエイリアンファンは100パーセント楽しめたでしょうか?私はエイリアン好きですので
    多少は楽しめましたが、結局何回も見返すことはありませんでした
    1~4なんて通算100回以上みているのにも関わらずです。
    皆さんきれいごとはやめましょう、はっきりいってニーズにあっていないのです
    監督の好きなようにやればいいのは分かっています、生い先も短いでしょう
    しかし、お願いです、そこをあえて期待しているエイリアンを作ってほしい!ぜひ見たい!何よりも好き!
    と梅の花を見ながら、懇願する日々なのです

    • コメントありがとうございます!
      ホントそうですよね。純粋エンタメ映画の何が悪いのか。
      ファンと作り手で求めるものが乖離しているのが、最近の続編・リブートがぐちゃぐちゃになるひとつの原因な気がします。

  • 自分も21世紀の映像技術の、ハデでカッコいい宇宙空間、SFアクションホラームービーを密かに期待していた者です。

    リドリー自身がこんな調子で、もう無理でしょうね。。。あんまエイリアン好きじゃなさそう。。
    https://theriver.jp/alien-xenomorph-ran-out/

    とりあえず今わかってるのは創造主、被創造物関係なく結局お互いに利用しようと殺し合うことで(笑)
    あとはリドリーの描くディヴィットという「狂気のAI」像とその未来に期待するしかない感じでしょうか。
    「エイリアン4」での、慈悲深き半人間リプリーのコールへの皮肉のように、ブルータルで空っぽな結末希望です。

  • 自分も21世紀の映像技術の、ハデでカッコいい宇宙空間、SFアクションホラームービーを密かに期待していた者です。

    リドリー自身がこんな調子で、もう無理でしょうね。。。あんまエイリアン好きじゃなさそう。。
    ttps://theriver.jp/alien-xenomorph-ran-out/

    とりあえず今わかってるのは創造主、被創造物関係なく結局お互いに利用しようと殺し合うことで(笑)
    あとはリドリーの描くディヴィットという「狂気のAI」像とその未来に期待するしかない感じでしょうか。
    「エイリアン4」での、慈悲深き半人間リプリーのコールへの皮肉のように、ブルータルで空っぽな結末希望です。

  • 自分も21世紀の映像技術の、ハデでカッコいい宇宙空間、SFアクションホラームービーを密かに期待していた者です。

    リドリー自身がもうあんまりエイリアン好きじゃなさそうで、もう望み薄ですかね。。

    とりあえず今わかってるのは創造主、被創造物関係なく結局お互いに利用しようと殺し合うことで(笑)
    あとはリドリーの描くディヴィットという「狂気のAI」像とその未来に期待するしかない感じでしょうか。
    「エイリアン4」での、慈悲深き半人間リプリーのコールへの皮肉のように、ブルータルで空っぽな結末希望です。

    • メルベル様

      コメントどうもありがとうございます!
      ストーリー展開はもう好きにして・・・と思う一方で、それでもあの血沸き肉躍るアクションを盛り込むことは不可能じゃないはずなんですけどねえ。
      こちらとしてもうそれこそ祈るばかりです。

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