ダニーボイル監督のホラー映画、「28日後…」が公開されたのが2002年。もう15年も前です。
その続編である「28週後…」が作られたのも2007年でしたので、これもすでに10年以上が経過してしまっていますね。
当初は3部作と言われていたのですが、3作目にあたる「28か月後…」は製作されるのでしょうか?
気になっている人も多いと思うので、ちょっと調べてみました。
◇目次
残念!「28か月後」は当分製作の予定なし。
結論から言うと、残念ながら「28か月後…」は当分作られる予定はなさそうなのです。
「28日後」で脚本を務めたアレックス・ガーランド氏が最近Redditというフォーラム上のAMA (Ask Me Anything; 何でも訊いてくれ)インタビューでこんなことを言っていました。
「(28か月後…のプランは)あるっちゃあるんだが、作られるかは疑問だ」
いろいろ調べていくと、どうも他の映画同様、権利関係の問題があったりもするようです。
なんか最近、ホント多いですよねこのパターン・・・。
ただ一方で、プランが「あるっちゃある」ことも事実なわけです。
覚えている人も多いと思いますが、「28週後…」のラストはエッフェル塔をバックに走り回る感染者の姿でした。
あの後、ヨーロッパ大陸は、そして世界はどうなったのか?
きっと全世界に拡大したであろうレイジウイルスと人類の戦いの結末は?
「28日後」と「28週後」の間を埋める作品があるって知ってました?
「28か月後」は結局作られません。残念でした!で終わったらこの記事はまったく無意味。
そこで、「28日後」シリーズファンのために多少は有益な情報をひとつお届けします。
(すでに知ってたらゴメンナサイ)
実は、日本ではあまり知られていないのですが、本家イギリスでは「28日後」と「28週後」をつなぐストーリーが作られています。
それがこの、28 Days Later: The Aftermathという本です。
“Aftermath”というのは英語で「余波」とか災害などの「直後の時期」を指す言葉。
タイトル通り、「28日後」でのレイジウイルスのアウトブレイクの直後、「28週後」に至るまでにいったいどんなことがイギリス国内で起こったのか?というのを4つのショートストーリーで語っています。
残念ながら日本語訳がないのですが、グラフィックノベルというマンガと小説の中間のような感じなので、辞書を使って読んでも十分理解できるレベルです。
英語はどうしても・・・という方のために、この後にあらすじも載せておきますね。
(ネタバレなので、自分で読みたい方は飛ばしてください!)
28 Days Later: The Aftermathのあらすじ
第1章: 「開発」
2人の科学者クライブとウォーレンは、人間の怒りの衝動を抑制する薬を開発していた。
研究の一環として、クライブは警察を買収しある殺人犯を実験台として手にいれる。
しかし、抑制剤のテスト中にその殺人犯が暴れ出したため、やむなく二人は殺人犯を殺してしまう。
抑制剤を人間の体内で急速に行きわたらせる方法が見つからず、壁にぶつかるクライブとウォーレン。
ふと、殺人犯を地中に埋めていたときのことが頭をよぎったウォーレンは画期的なアイデアを思いつく。
それは、抑制剤の成分をウイルスに埋め込み、人間に感染させるというものだった。
数あるウイルスの中からウォーレンが選びだしたのはエボラウイルス。
ウイルスを遺伝子改良し、チンパンジーを使った実験を再開した二人は、自分たちが想定していたものとは真逆のウイルス、「レイジウイルス」を開発してしまったことに気づく。
ショックを受けたクライブは研究所を辞め、動物愛護団体に「ある研究所で動物虐待が行われている」と告げ自殺を図る。
一方、ウォーレンは実験の成り行きについて何者かと電話で話す。
研究がまったく反対の方法に進んでしまったと電話の相手に打ち明ける彼に、電話の相手は「実験の結果を応用する方法は他にもある」と言い残し電話を切る。
その時、研究所内で物音がする。
様子を見にいったウォーレンに飛びかかってきたのは、目を真っ赤にして怒り狂う一頭のチンパンジーだった・・・。
第2章:「感染拡大」
レイジウイルスのアウトブレイクが始まった矢先、ロジャーとバーバラ夫妻はシド、ソフィー、リアムという3人の子どもを連れてケンブリッジにピクニックに来ていた。
その時、レイジウイルスに感染した一匹のチンパンジーにリアムが襲われ、彼も感染してしまう。
駆け付けた救急車の中でリアムは感染を広げるが、残った4人の家族は何とかその場を脱出する。
数日後、ロンドンでバリケードをした家の奥に立てこもっていたロジャー一家は、イギリス政府が非常事態宣言を発令したことをラジオで知り、テムズ川を伝って国外に脱出を図る。
だが、ウエストミンスターの橋のところで感染者の群れに見つかってしまう。
川にモーターボートが浮いているのを見つけたロジャーとバーバラは、シドとソフィーをボートに乗せて逃がすべく、決死の抵抗を試みる・・・。
第3章:「殲滅」
アウトブレイクから1か月後。
ロンドン市内で生き残ったヒューは、イギリス軍の残った武器を調達し、たった一人で感染者狩りを行いながら日々を過ごしていた。
生き残りが他にいないことを確信し、「ここは俺の街だ」という思いを強めていくヒュー。だが、ある日感染者狩りの最中、武器のトラブルで感染者に追い詰められてしまう。
そこへ、SWATの装備をつけてホッケーマスクをかぶったもう一人の生存者が銃撃を加え、ヒューを襲おうとしていた感染者を射殺する。
ところがその生存者はヒューにも攻撃を加えてきたため、ヒューはこの正体不明の生存者を敵とみなし排除する作戦を立てる。
これまでの経験から、感染者がにおいに引き付けられることを知っていたヒューは、もう一人の生存者を待ち伏せして攻撃。
相手が車を使って逃げようとしたところに、頭上から香水を浴びせて感染者の群れを差し向けた。
もう一人の生存者が感染者に襲われる中、ヒューは建物の上から生存者ごと車を撃ち抜き、大爆発させ感染者も同時に一掃する。
達成感を味わうヒューの頭上を、アメリカ海軍のF-14戦闘機が轟音を上げて複数飛び去って行った・・・。
第4章:「隔離」
アウトブレイクから2か月後。
テムズ川をボートに乗って逃げ延びたシドとソフィーは、感染者掃討作戦を続行中の米軍が用意した避難所にいた。
そこで、ソフィーは自殺が未遂に終わったクライブに、シドは米軍によって連れてこられたヒューにそれぞれ出会う。
米軍には何か裏の目的がある、と言うヒューにそそのかされ、4人は避難所からの脱出を図ることに。
武器と制服をまんまと盗み出し脱出に成功した4人だったが、途中で米軍に発見されてしまう・・・。
気になる人はぜひご自身でもこのグラフィックノベルを読んでみてくださいね。
まとめ
ファンとしては本当に残念なのですが、今のところ「28か月後」の製作予定はなさそう。
でも、そうは言っても何度も続編を希望する声はそれこそレイジウイルスの感染者のようにしぶとく生き残っています。
念ずれば通ず。
この記事が、「28か月後…」製作の契機になれば幸いです。