- 子どもには自分と同じようなお金の苦労をさせたくないから何とかそれなりの学歴をつけさせたい・・・
- そのために子どもを塾に通わせてあげたい。でも、シングルマザーの収入ではあまりにも高くて・・・
といった声をよく耳にします。
この記事では、そんなお子さん思いのシングルマザーのために
- 塾に関する公的なサポートはあるのか?
- 母子家庭割引のある塾はどうなのか?
- そもそも、塾に行く以外でいい方法はないのか?
という観点で役に立つ情報をまとめました。
また、母子家庭出身の私自身の経験も踏まえ、子どもの気持ちにも触れながら、塾に通わせるだけが本当に親子にとっていいことなのかについてもご提案したいと思います。
この記事を読んでいただければ、お子さんの塾についてどういう選択肢をとればいいかがクリアになるはず。
ひとり親家庭の教育に関する不安を少しでも解消できれば幸いです。
便宜上「シングルマザー」「母子家庭」という単語を使っていますが、もちろん父子家庭のお父さんにもお役に立つ内容です。
◇目次
シングルマザー向けの公的支援制度は塾でも使えるものがある!
子どもを何とか塾に通わせたいと思うシングルマザーの皆さんにまずお伝えしたいのが、塾に関する費用も公的な支援が受けられるということです。
代表的なものが以下です。
東京都福祉保健局
東京都福祉保健局では「受験生チャレンジ支援貸付事業」という制度を用意しています。
カンタンにいうと、この制度は受験生(中学3年生、高校3年生)に塾の費用や受験料を無利子で貸し付けてくれるというもの。
しかもありがたいことに、無事高校や大学に入学すれば返済は免除されます!
ただし、応募条件として、
- 都内に1年以上在住
- 世帯収入が一定額以下
- 預貯金等が一定額以下
- 税金などの滞納がない
などを満たしている必要がありますのでご注意を。
TERACO(無料の学習塾)
東京都には他にもTERACOという無料の学習塾があります。
⇒ https://teracoinfo.wixsite.com/teraco
ここは都立上位校への進学を希望する子どもに、授業料無料で勉強を教えてくれる塾です。
ただ残念ながら、誰もかれもとはいかないようで、募集人数は少ないのがデメリットです。
また、入塾には一定の成績(主要5科目の平均が3.8以上)をおさめていないといけないのもポイント。
もしお子さんが条件にあてはまりそうならぜひ一度連絡してみましょう。
母子家庭のための割引がある塾もあるが・・・
もしお住まいの地域で公的な支援がない、もしくは条件にあてはまらない場合は、塾の制度として母子家庭割引があるところを探すのが次の手です。
全国展開している塾の中にもいくつかそうしたひとり親世帯のための割引を用意しているところがありますのでご紹介します。
秀英予備校
秀英予備校は小学生から高校生まで幅広く対象としています。集団授業も個別指導もある大手塾ですね。
湯河原校では授業料が3割引という記載がありますが、教室によって割引率が違うようですので詳細は各教室に問い合わせてみましょう。
⇒ https://www.shuei-yobiko.co.jp/
ITTO個別指導学院
ITTO個別指導学院は名前のとおり個別指導に特化した塾です。秀英予備校と同じように、小学生から高校生までを対象にしています。
また、割引については全国共通で、入学金が半額免除、授業料は5%オフとなっています。
⇒ https://www.itto.jp/discount/
このほかにも、地域密着型の塾には母子(父子)家庭割引を導入しているところが多いので、近くにあれば一度訊いてみるに越したことはありません。
母子家庭の子ども視点で考える、塾へ行くことの善し悪し
ここで少し視点を変えて、子ども自身が塾に行くことをどう思っているのか、ということにも触れてみたいと思います。
最初にも書きましたが、私(ますだ)も母子家庭出身です。
中学生のときに親が離婚したため、大学卒業までは学費でかなりしんどい思いをしました。
高校受験も大学受験も最低限の科目だけ塾に行ってはいましたが、子どもの気持ちとしてはどうしても負い目を感じたことは間違いありません。
子どもながらに、親に負担をかけさせているという思いがつきまとうものなのです。
あと、何がつらいかというと、どうしても友達と比較してしまうんですよね。
これは何も成績だけに限った話ではありません。
自分だけ科目が少ないので帰る時間が違ったりとか、塾の途中で自分だけマックに寄れないとか・・・。
もちろん、塾に行かせてもらえるだけありがたいのですが、そういうちょっとしたことが精神的につらかった記憶があります。
子どもの目線でもそうなのですが、親御さんご自身もきっと同じようなことはありますよね。
親どうしの付き合いもまったくしないわけにはいかないですし、あったらあったでいろいろ比較してしまいます。
最悪なのは途中で結局お金が理由で子どもを通わせられなくなって後ろ指さされることでしょう。
ですので、ムリに塾に通わせるのが本当にいいことなのかはよくよく考えたほうがいいかもしれません。
塾に行かないなら、スタディサプリという選択肢もある
塾に行くこと自体につきまとう、「他人との比較」をうまくかわしつつ、でも学力の心配がないようにするにはどうすればいいのでしょうか。
個人的におすすめしたいのはリクルートがやっている、こちらの「スタディサプリ」です。
小学校から高校生までの範囲を幅広くカバーしていて、しかも5教科で毎月2,178円(税込)と格安なのも魅力。
ですが、一番のメリットは何といっても、親御さんもお子さんも「他人の目を気にしなくていい」ということなのではないでしょうか。
スタディサプリであれば、別に何曜日の何時から勉強してもいいですし、たとえ中学生が小学校の内容からやり直しても誰もそれを笑ったりしません。
親御さんも、ムリをして塾に来ている他の親とお茶をしたりすることもなくなるわけです。
もちろん、事情に応じてたとえば英語だけは塾に通い続ける、なんてことも可能。
ですから、こういう便利なものは選択肢として絶対持っておくべきだと私は思います。
私の時代にスタディサプリがなかったのが残念でならないのですが、むしろそう思うからこそ今同じように悩まれている方には心からおすすめしたいと思います。
ネット動画での授業なのでクオリティを心配される方も多いと思いますが、講師は予備校のエース級が投入されていて、下手な塾よりもよっぽどわかりやすいですよ。
ちなみにですが、元外務省国際情報分析官で作家の佐藤優さんも、ご自身の著書「調べる技術 書く技術」の中で、
「スタディサプリは大人が基礎的な教養をつけるのにも有用なレベルの教材だ」ということを仰っています。
参考記事⇒ 【佐藤優】私がスタディサプリを「学び直し」に使う理由
無料体験もやっていますので、ものは試しで登録だけしてみておいて損はないでしょう。
まとめ
家計のやりくりにただでさえ苦労が多いシングルマザーにとって、塾の月謝は大きな問題です。
調べるといろいろなサポートがありますので、使えるものは何でも使ってみましょう。
一方で、子どもは子どもなりに必ず親の努力に感謝していますし、いろいろと思うところもあるはずです。
場合によってはあえて塾に行かず、スタディサプリなどの手段を使うほうがいいこともあるでしょう。
この記事でご紹介した方法が、お子さんの教育を充実させる助けになれば幸いです。