お金持ちになりたければ、貯蓄から投資にお金をシフトしましょう、と言いますね。
日本人は世界でも類をみない貯蓄好きだそうですが、今の金利状況では銀行に預けておいたってこれっぽっちもお金は増えないことはもはや常識。
そんな中、資産運用として「持ち株会」を選ぶ人も増えています。
ですが、持株会にはデメリットも多いのですがご存知でしょうか?
この記事ではそんな持株会のデメリットについて特集してみたいと思います。
他の投資先を考える上での参考になれば幸いです。
◇目次
持株会のデメリットその1:売買のタイミングを逃す可能性
ご存知かと思いますが、持株会の場合、所有者はあくまで「○○株式会社持株会」であって、あなた個人ではありません。
そのため、たまった株式を自分のものにしたい場合、いちいち手続きをしないといけません。
しかしながら、株価なんて下手すれば数日のうちに急落することも十分ありえます。
あるいは、あなたの会社が不幸にしてなんらかの不祥事を起こしてしまったらどうでしょう。
その瞬間に株価が急激に下落します。
まさか自分の会社に限って・・・と思いたくなりますが、そうした例は枚挙に暇がありません。
東芝しかり、シャープしかり、あるいは日産自動車しかり・・・。
ですので、持株会に預けたままにしておくということは、売りたいときにすぐに売れないリスクをもろにかぶっているということになります。
流動性に欠ける、と言ってもいいでしょう。
ある意味、持株会は奨励金という名の「引き留め料」と引き換えに、流動性を享受する権利を制限されているとも言えるかもしれませんね。
持株会の流動性リスクは、キャピタルゲインにも影響する!
せっかくですので、株価のトレンドの話も少しだけ。
過去から上昇トレンドをずっと継続している米国株と異なり、日本株はバブル期につけた最高値をずっと更新できていません。
つい最近でようやく日経平均は2万円に手が届きましたが、それでも最盛期の半分。
動きもデコボコ。
(出典:世界経済のネタ帳 http://ecodb.net/stock/nikkei.html)
一本調子で上がらないマーケットだとすると、個別の株はある程度上がったタイミングで売り、安値の銘柄と入れ替えるのが賢い選択です。
株式の売却によって生じる利益をキャピタルゲインといいますが、持株会の口座にいれっぱなしにしておくと肝心なときにキャピタルゲインを実現できない可能性があります。
それは何としても避けたいところですね。
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持株会のデメリットその2:配当金を自由に処分できない
先ほどは売買のタイミングやキャピタルゲインの話をしましたが、株式から得られる利益にはその他に配当金による会社からの利益配分があります。
いわゆる、インカムゲインと呼ばれるものですね。
持株会の場合も当然配当金はもらえるのですが、それらはすぐに再投資という形であなたの会社の株式を更に買い増すために全額投じられてしまいます。
つまり、あなたにはもらった配当金を他の用途に使う自由もないわけです。
広く世の中を見渡せば、投資先はたくさんあります。
(額にもよりますが)配当金を自社株ではなく、よりよい投資先に投資することで、ずっといいリターンを生み出せるかもしれないのに、そういうチャンスもみすみす逃しているのです!
ちなみにですが、日本でも4%から5%の高配当を出す会社があります。
もしこれらの会社にすでにお勤めで、それを分かって持ち株会に入られているなら大丈夫でしょう。
でもそうでないならば、もしかすると一度持ち株会に入っている株式を売却して、他の投資先を探すのもありかもしれませんね。
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持株会のデメリットその3:NISAが使えない
将来的にはもしかしたら変わるかもしれませんが、今のところ持株会を通じて所有する株式はNISAの対象外です。
そもそもNISAって何か、パッと答えられますか?
簡単に説明しますね。
「少額投資非課税制度」のこと。具体的には年間120万円までの株式投資や投資信託等から得られる値上がり益(キャピタルゲイン)や配当金(インカムゲイン)に対する税金が免除されます。
逆に言うと、苦労して貯めた持株会の株式でキャピタルゲインが出ても、持株会で配当金が再投資されても、本来NISAを使えば払わなくてよかったはずの税金が有無を言わさずもっていかれてしまうことになるのです。
税率は2017年現在20.315%です。
むざむざ利益の20%超を献上しなければならないのは痛い。
持株会のデメリットが気になる人へ:まずは自分の株を引き出そう
一見するとよい投資に見える従業員持ち株会にもさまざまな隠れデメリットがあることがお分かりいただけたかと思います。
今できることは、1秒でも早く自分の証券口座を開いて、そちらに株を移すことです。
会社によってはこの証券会社じゃないとダメ、というケースもあるみたいですが、どうせなら手数料の安いネット証券を使いましょう。
蛇足っぽいですが、その後は思い切ってインデックス投資でも始めてはいかがでしょう。
個別株(特にあなたが勤めている会社!)だけに資産を集中するのは、控えめに言っても「勇気の要る」選択だと思います。
上記の2つのネット証券なら、手数料の極めて安いファンドを売っていますので、興味があればそちらも見てみるといいと思います。
まとめ
最後に話を簡単にまとめると、
・デメリットが気になるなら、自分で手数料の安いネット証券口座を開いてそちらで投資をしよう。
というところです。
今日は以上です。最後までお読みいただきありがとうございました!